やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2021/09/07
給与等の支給人員が常時10人未満でなくなった場合に行う手続

[相談]

 私は昨年創業し、創業直後から事業拡大のために積極的に従業員採用を続けています。また、給与等について徴収した源泉所得税については、納期の特例の承認を受けています。
 ところで先月、新たに従業員を採用したことから、当社の従業員は常時10人以上となりました。この場合、源泉所得税についての届出書の提出が必要と聞いたのですが、それはどのような届出書でしょうか。教えてください。


[回答]

 ご相談の届出書は、「源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなった旨の届出書」です。詳細は下記解説をご参照ください。


[解説]

1.源泉所得税の納期の特例制度の概要

 所得税法上、国内において給与等の支払をする者(一定の個人事業主や会社など)は、その支払の際、その給与等について所得税(復興特別所得税を含む。以下同じ)を徴収(以下、源泉徴収)し、その源泉徴収した所得税(以下、源泉所得税)を、その源泉徴収月の翌月10日までに、国に納付しなければならないと定められています。

 ただし、給与等の支払を受ける従業員等が常時10人未満である場合には、所轄税務署長の承認を受けることで、その納付を年2回にまとめて納付できるという制度が設けられています。この制度を、「源泉所得税の納期の特例(以下、納期の特例)」といいます。

 この納期の特例の承認を受けた場合の源泉所得税の納期は、下記のとおりです。

  • @1月から6月までに支払った給与等に係る源泉所得税
    …7月10日
  • A7月から12月までに支払った給与等に係る源泉所得税
    …翌年1月20日

2.給与等の支給人員が常時10人未満でなくなった場合に行う手続

 上記1.の納期の特例の承認を受けている者(一定の個人事業主や会社)について、給与等の支払を受ける従業員等が常時10人未満でなくなった場合には、遅滞なく、所轄税務署長に届出書(源泉所得税の納期の特例の要件に該当しなくなった旨の届出書)を提出しなければならないと定められています。

 なお、上記の届出書の提出があったときは、その提出月以後の期間については、上記1.の納期の特例の承認は、その効力を失うものと定められています。

 このため、上記の届出書を提出した日の属する納期の特例の期間内に源泉徴収した税額のうち、その提出月以前の各月に源泉徴収した税額は、上記1.の@又はAにかかわりなく、その提出月の翌月10日までに納付しなければならないこととなりますのでご留意ください。

[参考]
所法183、216、217、218、219など


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